とりあえず分析

高橋尚子アテネ五輪代表選考にもれた話でどこもかしこも持ちきりだが、ニュースステーションでは、「高橋尚子の代表入りはほぼ決まっていたが、理事の一人が実績だけで決めたら選考会の意味がないと言って押し切った」と放送していたが、これが事実なら抜き差しならぬ問題である。

これからこのことについていろいろ書こうと思うのだが、その前に今回の代表選考の流れを追っていきたい。まず、世界陸上で銀メダルの野口が代表内定、3つの選考会の後協議が開かれ、名古屋で驚異の粘りを見せた土佐が決定的となり、実績から東京2位の高橋が代表となる流れで進んでいったのだが、結局は大阪で1位の坂本が代表となった。

ところで、競馬では前走同じ距離を走った馬のタイムが2秒以上違ったとしても、どちらが強いかとは言いきれない。競馬場、馬場状態、展開など様々な条件でタイムなど1、2秒変わるものである。例など数え上げるとキリがないほどある。それほど時計というものは信用しすぎてはいけないものなのである。

今回の件にしてもこれと同じ事が言える。そもそも、高橋尚子は選考会で2位ではあるが、日本人1位で入選している点で言えば他の坂本、土佐と変わっていない。そこで基準となったのが、タイムである。しかし、こういった陸上競技ではタイムで決めるというのは、いわば結果論である。どのような状況でレースが行われたかといった諸々の背景を無視しているため、純粋な実力を比べられているとはいえない。まぁ日本人がメダルとれなかったりしたら日本陸上競技連盟は叩かれまくりですな。